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side葵
真慕から電話がかかってきた時は何事かと思った
今までに無いくらい大泣きしていて、しかも外のがやがやした音から家ではないことが分かったから本当に焦った
とりあえず今いる場所を聞けば、よく待ち合わせ場所として使われる駅近くの銅像のところにいるという。
18:40。
丁度仕事もキリが良かったし、真慕のことが心配すぎて突然だったけど無理言って帰らせてもらった
真慕のいるという場所に行けば、警察の人がいて、真慕が床に座って泣いている
もうヒヤッとして血の気が引く
周りの目も気にせず、走って真慕のところまで向かった
「真慕、真慕。どうした?大丈夫?」
ぎゅ。と抱き寄せる
ひくひく泣きながら小さく頭を肩に埋めてくれた
「お知り合いの方ですか?」
「はい。一体何があったんですか?」
近くにいた警察に話しかけられ真慕を抱き上げたまま立ち上がる
「事件性はないです
ただ、涙止まらなくなっちゃったみたいで休憩室行く?て聞いても首を振るか泣くかで、我々もどうしたものかと」
「真慕。ここから移動しても大丈夫?」
涙ながらに、こく。と小さく頷かれて、それを見たあと警察の人にご迷惑をおかけしました。と頭を下げればお大事にね、と言われる
抱き上げたまま車に戻る途中、騒ぐみたいに泣かれてしまって取り敢えず近くのカフェに入ると真慕を降ろして、どうしたの?と頭を撫でながら話を聞く
「……これ、……」
これ。と真慕が涙で情けない顔で見せてきたのは絢とのメールのやり取り。
少し遡って見ると、思わず眉間にシワがよった
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