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「へー、すご。初めてきた」
全身黒。
紫髪。黒マスク。眼帯。
前回の遊園地とは違い、今回は確実に俺が浮いている
通りすがる人にちらちらと見られてなんとなく落ち着かない
さり気なく後ろに隠れて歩いた
「7階まで全部本屋
俺もここは初めて来た、まずはマップ」
ゆきは気にした様子もなくいつも通り。
基本どんな場所にいても常に平常心なことが多くて、それが少しいいな、と思ったりもする
「マップ、あっちにあったけど」
「さすが」
何が流石なのかは分からないが褒められたんだろうなとは思う
ふらふらと歩きながら案内した
「ほら」
「ほんとだ。よく見てるね」
たどり着いた先にはやはりマップがあった
「えーっと」
「何探してんの?」
「絢攻略本」
「そんな本ないけど」
「じゃあ絢の写真集」
「それもない」
本屋は静かだ
いくらコソコソと話しても、そばの人には聞こえてしまう
変なこと言うな、俺浮いてるのに余計浮く。
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