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「久しぶり。元気だった?」
「うん」
「暇だったから来た」
「どうぞー」
絢は相変わらず黒の眼帯に黒のマスク。黒の服。
安定のメンヘラ感だった
髪に珍しくピンをつけている
水色のそれは似合っていて、でも絢にしては珍しい
もしかしてゆきさんに貰ったのかな
意外にあげたものとか大切にする派で、前に俺があげたポーチも大事に使ってくれていた
「何してたの?」
久しぶりの絢。
なんか嬉しいかもしれない
少し、わくわくする
「えと…お昼食べてた」
「めずらし。前は一切食べてなかったじゃん」
珍しい、のは俺も同じらしい
でもこの少しの期間で変わった自覚は確かにあった
「葵に言われたから。でもやっぱ喉通んない」
「残したの?」
あれ。と指さす。一口しか食べていないそれ。
絢はキッチンに行くと「一口しか食べていないじゃん」と言いながら勝手に温めをし直してリビングのテーブルの上に置いた
「一緒にいてあげるから食べな?」
「要らない」
「そんな事言わないの」
スプーンに1口よそい、はい。と口の前に出される
渋々口を開けば無理矢理ではなくそっと口の中に入れられた
それから何度かそれをされ、その後は恥ずかしくなってスプーンを奪うと自分で食べた
絢にあげようとしても「俺もゆきに押し付けられてるからいい」と首を振られる
ゆきさんと上手くいっているみたい
顔色もいいし、俺がどうこう言うことじゃないけど少し安心する
「はい、偉い。真慕100点」
「美味しかった」
空になったお皿。
絢は適当に俺を褒めた
「葵に言ってやりな。絶対喜ぶじゃん?」
誰かがいてくれると食べられる
1人だと進まない
この現象は何でなんだろう。
「ねー真慕。最近どうなの」
それから少しして絢が口を開く
「どうって、何が。」
「何ってひとつしかないじゃん
真慕が頑張ってるアレ」
「アレ?」
あれ? なんだろ。
聞き返せば絢は え。分からない?と口を開く。
「だから、えっち。やりたいんでしょ?葵と。」
「…っな、何言ってんのっ」
ぶわ、と顔に熱が集まった
そんなダイレクトに…!
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