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180 side絢 通院と気持ち
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side絢
「ほら、きびきび歩く」
「はぁーい」
背中を押され渋々真っ直ぐ歩く
混んでいたからか、駐車場の奥に車を停められたせいで病院までの距離は遠い
そりゃあ歩く気もなくなる
車に戻りそうになるのを後ろから軌道修正された
もっと近くに止めてよ。車が満車状態に止まっていたのは分かっているから口には出さないけどそんな理不尽なことを思ってしまう
今日は薬を貰いに来た
死にそうな過呼吸の症状を良くしてくれる薬。何だかんだ使い切ってしまって新しく貰いに来た
それからあと今日は眼科も予約している
別に異常があるって訳じゃないけど定期的に来るように言われているから。
薬をもらったら今度は眼科。
「ゆき、夜俺のおすすめの店連れてってあげる」
「まじ?」
迷惑だよな、やっぱり。口には出さないし態度にも出さないけど、人の病院巡りに付き合わされて楽しい奴はいない
迷惑でしょ、と言ってもゆきは絶対に頷かない
だから言い方を変えてみる
こんなのがお礼になるかなんて分からないけど、こういうお礼を密かに込めたものならきっと喜んでくれるから
「楽しみ?」
「既に。」
よくわかんないけど、ほら。嬉しそう
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