アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
187
-
「ごめんなさぃ…」
本を見えないところに片付け、テレビをつけ旅番組で止める
いつものように真慕には蜂蜜をいれたホットミルク、俺はコーヒーをいれテーブルに置く
少しでも落ち着いて欲しくて「いつもと同じ」を意識した
「なんで謝るの?俺の方こそごめんね
怖い思いさせちゃった」
トントン、と背中を優しく撫でる
しばらくして真慕は落ち着きを取り戻した
そしたら突然、ごめんなさい。って。
どうして?
それは俺の言葉なのに。
「葵は、わるくない
お腹触っとき…怖くなかった。ほんとに。
なのに、絵見たら……ごめんなさい」
まだうるうるした目のままぺこり、と謝られる
謝ることではないのに。
そのまま寝室に消えた真慕。
疲れてしまったかな
でもさっきあれだけ泣いていた。1人にさせるのも不安だ
少しだけ様子を見に行こうか
「…あおい。」
考えていると、リビングの扉が開いた
パジャマを長袖長ズボンのものに着替えている
「どうしたの?」
「葵のこと、嫌な訳じゃないよ
葵のこと怖くないよ
だから、その……き、嫌いにならないで」
「な、なる訳ないよっ」
慌てて訂正する
焦りすぎて噛んだ。
「真慕がそういうことできなくても、だからって嫌いにはならないよ、絶対」
言われるまで思いつきもしなかったワンフレーズだし、それは絶対にありえない話だ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
187 / 375