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「葵のこと すきなの…でも、上手にできない」
「もうその言葉で充分、本当に充分だよ」
ね?と微笑めばとてとて、と近づいてきて、きゅ。と抱きつかれた
「葵は…怖くないよ」
抱きつかれる腕に力が篭もる
たまらない気持ちになった
苦手なのに、嫌なのに、俺のためにこんなに頑張ろうとしてくれていて、そして俺のことは怖くないって。好きだって必死に伝えてくれる
…ん?
俺のことは怖くない?
「俺のこと、怖くないの?」
「怖くないよ」
真慕の様子からしてその言葉が嘘のようには思えない
「嫌じゃない?」
「嫌じゃないよ」
それって俺なら大丈夫ってことになるだろうか
本を見せて、絵と言えど「他の人の体」というのに反応したとしたら、真慕は案外知識よりも実践で2人きりの状況を作った方が怯えないのかもしれない
現に胸は触らせてくれたし、俺のお腹を触っても怯えていなかった
…そっか。
知らない人の体を連想させたのがダメだった
でも、本当にそうだとしたら。
真慕は唯一俺にだけ心を許してくれているということになる
昔から大好きだった真慕。
本当に両思いになれたのだと、特別な存在になれたのだとたまらない気持ちになる
「ありがとう真慕。
今回のは俺が意地悪だったね」
小さな背中に手を回した
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