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「…ぁ。」
する、とそうめんが流れていってしまう
これで何周目だろう?
葵は俺を膝に乗せて「そろそろ来るよ」とか「楽しいね」なんて後ろから必死
「ここで箸つけて待っててみな?」
「ん〜。あぁ、行っちゃった…」
「流れゆっくりにしてみる?」
ただでさえ箸使うの下手くそなのに。
葵は余裕みたい
言葉の合間にキャッチしては食べているし、はい。と食べさせてくれたり。
「ゆっくりにしてみたから今度は取れるかも」
「これ難しいからやだ」
「取れたら楽しいよ?
ほら、やってごらん」
なんでスパルタなの…
普通にそうめん食べるだけでいいじゃん。
「あ、とれた」
「そしたらこれにつけて食べると美味しいよ」
嬉しそうにお椀を出され、それに取れたばかりのそうめんをつける
あ、冷たくて美味しい。
「ふふ、可愛い」
後ろからまわっていた腕に力が入ってぎゅっと抱きしめられる
「お留守番中もこれなら少し食べられそう?」
耳元で囁かれる
髪の毛がこしょこしょして擽ったい
「分かんない
難しいからやらないかも。」
可愛くないことを言っている自覚はある
でも葵は不機嫌になるどころかむしろ嬉しそうに「そっかぁ」なんて言っている
それから流れがゆっくりになったからか先程よりも取れるようになって、少しだけ楽しくなった
気づいたらいっぱい食べてしまっていて、お腹がぽこ、と大きくなっていた
「真慕細いからおなかいっぱい食べるとわかりやすくて可愛いね」
言いながら葵が本当に大切なものに触れるみたいにそっとお腹を撫でるから、何その触り方。なんて笑ってしまった
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