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「限定クッキーもあるよ。帰ったら食べる?」
「うん、たべる」
「じゃあ後で買おっか」
葵の声に頷いた
それと、同じくらい。
タタタ、とさっき目が合った人が突然こっちに向かって走ってきた
怖くて、息が詰まった
体が固まった。
「ごめん、引っ張る」
葵が何を言ったか理解するより先に、腕を強く引かれてバランスを崩す
転ぶ、そう思ったけど掴んだ手を離さないでいてくれたから何とか踏みとどまれた
目を開けると、こちらに走ってきていた小太りな人との間に葵が立っていて、壁になってくれたのだと分かった
「なんですか。」
何も無かったかのようにさっと踵を返すその人にあえて出されたであろう声は怒りを纏っているようで、淡々としていた
「…っえ、いや…その」
「どうかなさいましたか?」
不穏な空気を察してか直ぐにスタッフさんが来てくれて、葵が事情を話すと、念の為とその人はスタッフさんに連れていかれた
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