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〜唯人side〜
先輩に連れられてやってきたのは俺一人じゃ到底来れないようなオシャンティーな店だった。
アットホームな雰囲気のカフェは先輩に凄くこう……なんていうか似合っていてどうも見惚れてしまう。
それに気がついたのか先輩はこちらにむかってふふっと笑う。
男性でふふっ、みたいな笑い方がに合う人はあまり居ないけど、先輩はバッチリ似合っている。
そのあまりの似合いように思わずピシリと固まってしまう。
「ぼーっとしてるけどどーしたの?」
「え、あ、えええええああああななな何もないです!」
「えとあとなが異常に多いよ一ノ瀬くん」
「すす、す、え、あ、あわ、あわわわわわわ……」
「とりあえず落ち着こうか。あ、メニューこれだって。」
目の前に差し出されたメニュー表はカフェ独特の煌びやかなもので目を惹かれる。
「わ、美味しそう……」
「でしょ?たまに息抜きしたい時にここくるんだ。……あ、この後お昼食べるのかな?だとしたらご飯前にくるのはやめたほうが良かったかも……」
「あ、いえ、俺ここ来る前に食べたばっかなので!お昼は要らないですけど……先輩は?」
「ん、僕?僕はいつもはお昼食べないから僕も要らないかなあ……あれ?なんでここに来る前に食べたの?ここ来る前って朝食にしてはかなり時間が遅くない?」
「……えぇーと、ちょっと寝坊しちゃいまして。」
「何時に起きたの?」
「じ、10時ちょっと前……かなぁ~?」
「10時?かなり遅いね?」
「い、いえっ!10時ちょっと前です!」
「あんまり変わりないじゃん」
「全然違います!」
「はいはい……じゃあ此処で食べようか。どれが良い?」
「んん……どれにしようかなぁ……」
小さくてかわいいとろけそうなチョコレートケーキ。
真っ赤でつぶらな苺とコンフレークがいっぱい盛られたクリームふわふわのパフェ。
滑らかなカスタードクリームがたっぷり入った大きなシュークリーム。
たくさんあるメニューに我慢しようとしても目を輝かせてしまう。
「う、うぅ……みんな美味しそう」
「あはは、ここのスイーツはハズレなしだからどれを選んでもアタリだよ」
「あら、そんな言葉をくれるなんて嬉しいわねえ」
「ひぅ……っ、え、あっ、お、おはようございます!」
うんうん悩んでいた俺の頭上に女の人の顔があって思わず驚いてしまった。
その体は俺の後ろに伸びていて、その女の人は俺の背後に立っていたことが分かる。
女の人はそれなりに背が高く、認めたくないけど俺より背が高いかもしれない。
女の人にしてはガタイが大きくがっしりしているが、胸はふくよかだ。
あれっ!?俺どこ見てんの!
「あらあら、どこを見てるの?可愛い坊やね。」
「あ、あぇ、ごごごごめ……っ」
「ふふっ、可愛いわあ~!あら、そういえば君どこの子なのかしら?」
「俺は、え、えぇと!?」
「奈緒さん、その辺にしてあげて。その子は僕の学校の後輩の一ノ瀬唯人くん。」
「は、はじめまして。唯人です。」
「はい、はじめまして。私はここのオーナーの栗原奈緒。よろしくね。」
「宜しくお願いします、奈緒、さん?」
名前を呼んでみると奈緒さんの顔がぱあっと輝いてびっくりする。
突然ギューッと抱きしめられてバタバタ暴れる。
え、なんで俺抱きしめられてるの!?
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