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in 空き教室 side神崎
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プルルルルー..プルルルー..
「ん..誰だよ」
空き教室で気持ちよく寝ていた俺は、ズボンのポケットの中で震える携帯の着信音で目を覚ます。
重い瞼を持ち上げて、携帯を耳に当てるとそこからは聞き飽きた友人の声がした。
『神崎、今どこにいんの』
「あ?..学校のどっか」
『どこだよそれ』
「しらねぇよ、そこらへんの空き教室」
相手の声音が不機嫌なせいか、自然とこちらの声も不機嫌になる。
だがこれもいつものこと。
『まぁいいや。今から聡と飯行くけどお前も来る?』
「あー..いいわ。ねみぃし」
『ナマケモノかよ』
「..るせ」
『まぁいいけどよ、じゃあな』
「おう」
プツリと切った通話。
もう一回寝ようと思ったが、誰かさんのせいで妙に眠気が覚めてしまった。
授業に出るのもいやだし、家に帰るのも面倒くさい。
「...屋上いくか」
ボソリと誰に言うわけでもなく呟いた俺は大きな欠伸を一つして、空き教室を後にした。
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