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好きの自覚
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「..お前それ、好きなんじゃねぇの」
友人にそう言われたのは、3日程前のことだった。
初めて一緒に帰ったあの日、宇井原と別れた後もドキドキは中々収まってくんなくて。
まじでこれは相当やばいと思った俺は、とりあえず岩瀬に電話。
宇井原が笑うと胸がきゅうってなること、他の奴にされたら絶対ぶん殴るのに宇井原だと何故かそんな気になれないこと、可愛いってからわかれて嬉しいと思ってしまったこと..。
その日あったこと、感じたこと、その全部をぶちまけた答えが冒頭のアレだった。
「好き...、すき..」
惚けたように何回も繰り返す。
じわりじわりと、体の中に染み込んでくる感覚が俺を襲った。
そして、次の瞬間脳裏に浮かんだのは宇井原が屋上でいった「スキ」
(ああ、そっか..。俺、好きなんだ)
宇井原が..。
宇井原のこと、好きになったんだ。
それは、当たり前のように、最初から決まっていたコトのように、スッと何の違和感もなく俺の中に入ってきたのだった..。
そのあと岩瀬に色々言われたけど、ぶっちゃけそんなのどうでもよかった。
好きってわかっただけ。
好きなんだ、って思っただけ。
それだけなのに、何故か幸せだった。
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