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そのあと分かったもう一つの事実。
それは、岩瀬と宇井原が同じクラスだったってこと。
最初はだから何って感じだったけど、そのあとすぐに思い直す。
だって考えてみろよ!
岩瀬と宇井原が同じクラスなんだぞ!
例えば、だ。
まだ出会ったばっかの俺が、毎日のように宇井原に会いにいったらおかしいだろ?怪しまれるだろ?
でも、岩瀬に会いにいけば、それだけでもう宇井原と会えるのだ。
ついでに、みたいな感じで宇井原と話せるかもしれない。
そう思っただけでもうニヤニヤは止まらなかった。
「ってことで、お前絶対教室いろよ」
「は?なんでだよ」
「お前人の話きいてたかよ!?」
心底嫌そうな顔をする岩瀬に、唾が飛ぶ勢いで言い返す。
「うるせぇな、聞いてたよ。宇井原と喋りたいんだろ?喋ればいいだろ」
「だーかーらー、毎回会いにいったらおかしいだろって!」
「大丈夫だよ、お前はもうおかしい。特に頭が」
「黙れ」
岩瀬はことの重大さをこれっぽっちも分かっていないんだ。
もっと協力的になったってバチは当たらない。
「てかお前まじで言ってんの?宇井原だぞ、宇井原」
タバコをくわえながら、疑惑の目を向けてくる岩瀬。
煙いからやめてほしい。
「なにがだよ」
「まじで好きかって聞いてんだよ」
「好きだよ」
「........」
即答で返した俺に、岩瀬は紫煙と一緒に重いため息をついた。
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