アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
no side
-
ガヤガヤと騒がしいゲームセンターの前、古びたベンチに座り、一人タバコを吸う男。
その髪は脱色し痛んでおり、その耳には数え切れないほどのピアスがキラキラと存在を主張していた。
「あーあ、だる..」
気怠げに発せられた声は、高校生とは思えないほど掠れている。
どこをどうみても不良にしか見えない男は、見た目通りの悪ガキであり、喧嘩の強さでは有名な人物だった。
何か面白いことはねぇのか。
そう呟きながら、タバコの火を消した男は、自分の胸もとのポケットから新しいタバコをだす。
そんな男の前に、赤髪の男が近づいてきた。
「祥哉さん」
「..んだよ」
「青山が駅んとこでアイツをみたって」
「アイツ?」
「神崎 照、ッスよ」
重々しく放たれたその名前に、男の眉がピクリと動く。
「......」
「........」
流れる沈黙に赤髪の男が耐えられなくなる頃、男はくわえていたタバコをゆっくりと口から離した。
「へぇ..、」
ニヤリとあげられた口角に、赤髪の男は悪魔を見た。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
26 / 36