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デート side神崎
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宇井原にとってはただ友だちと遊びに来てるだけだろうけど、俺にとっては好きな人との初めてのおでかけ。
いわば、デートのようなものだ。
(デート..っデート...////)
特に行きたいところが決まっていなかった俺たちは、宇井原に連れられて駅近くのショッピングモールに来ていた。
休日というのもあって周りは恋人連れだらけ。
別に、友だち同士で来たって変じゃないけど、なんか本当にデートみたいでドキドキする。
「やっぱり中のがずっと涼しいな」
「あ、おう」
まだ六月だけど今年はどうやら猛暑らしく、外は六月とは思えないくらい暑い。
最近は節電やら何やらで、中もそんなに涼しくないけど、外よりはずっとマシだった。
「悪いな、俺のわがままで決めて」
「いや、別にいいけどよ。なんでココなんだ?」
「ちょっと欲しいものがあってな」
「ふーん、そっか」
「まぁ、時間は腐るほどあるし色んなの見ようぜ」
そう笑った宇井原はエスカレーターへと足を向ける。
宇井原の笑顔に見惚れながら、俺はあわててその後を追った。
「で、神崎はなんか見たいのある?」
「俺は別に」
「じゃあ、適当にまわるか」
2階でおりた俺たちは、宇井原の提案でアクセサリーショップへと足を運んだ。
「結構いろんなのあるな」
「ここらへんじゃ一番大きい店だからな」
「へぇ」
感心したように、宇井原は色んなアクセサリーに手を伸ばす。
それは、男ものではなく、女ものばかり。
可愛らしいハートのネックレスだったり、小さな花が散りばめられたブレスレット。
まさか、と過った考えに、ズンと心臓が重くなった気がした。
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