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待ちに待った週末。
今日は城崎とドライブデート。
俺は6時に目が覚め、身なりを整えて優雅なモーニングを楽しんだ。
迎えに行くから家で待ってろと言われ、もうすぐ時刻は9時だというところでインターホンが鳴った。
『先輩、おはようございます。もう降りて来れますか?』
「あぁ。今から降りる。」
荷物を持って降りると、城崎がマンションの前で車を停めて待っていた。
黒の普通車、男二人でも違和感ない無難な選択。
「おはよう。」
「おはようございます。」
「城崎ならスポーツカーでも借りてくんのかと思ってた。」
「レンタカーでスポーツカーってちょっと恥ずかしくないですか?ナンバープレートでバレるし。」
「たしかに。」
「あと先輩が照れ屋なので普通のにしました。」
「お気遣いどうも。」
俺は城崎に促されるまま助手席に座る。
間も無くして車は発進した。
車内は俺の大好きなミズチルやV'zの曲が流れる。
「これ最近出た新曲だよな?」
「そう。結構好きなんですよね、俺。」
「俺も。」
「あ、先輩。ちょっと寄り道しますね。」
高速に乗る前に、城崎はドライブスルーのカフェに寄る。
「すみません。ブラック一つとキャラメルマキアート一つ。」
「かしこまりました。」
城崎はキャラメルマキアートを俺に手渡し、ブラックはドリンクホルダーに入れる。
久々にこんな甘いの飲むけど、やっぱ美味いな。
「城崎、美味しい。ありがと。」
「どういたしまして。じゃあ行きますか。」
ナビを設定し目的地へ最短距離で向かう。
ETCも搭載されてるし、高速もスムーズに通過した。
高速道路って何度運転しても若干の恐怖心が拭えない。
煽り運転が多いから怖いんだよな。
「城崎は怖くない?」
「何がですか?」
「高速道路。」
「怖い要素あります?」
「煽られんじゃん。」
「煽り返せばいいじゃないですか。」
うわ、さらっと怖いこと言ったな、今。
「冗談ですよ。」と言いながら笑ってるが、こいつならやりかねない。
「まぁ先輩乗せてるので危ないことはしませんよ。」
「そうして。」
車ん中で死ぬとかごめんだ。
でも、俺がいてもいなくても、城崎が事故ったりするとか想像したくもない。
もしそうなったらと思うとゾッとして城崎の手を握る。
「俺いなくても、安全運転な。」
「わかりました。」
俺が心配してるのを察したのか、城崎は素直に俺の言葉に了承した。
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