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太陽の日差しが降り注ぐ中、俺たちはまたひまわり畑へ足を向けた。
できるだけ人気のない方へ進むも、城崎の背が高すぎてすぐ女の子に見つかる。
「あの…、よかったら……」
「よくないです。」
カフェを出てから7組目。
暑さとしつこさに城崎の怒りが溜まってきていて、断り方が雑になっている。
女の子もシュン…と悲しそうに引き返していった。
「城崎、顔怖い。」
「もう女の子怖い。先輩だけ見てたい…。」
「俺がこんなとこチョイスしたのが悪かった?」
「んーん。先輩は悪くないです。」
楽しくなる予定だったのに、城崎が疲れた顔してて何だか悲しくなった。
いかにもデートスポットというか、女の子が好きそうな場所を選んだ俺が悪い気がする。
話題を変えようと辺りを見渡すと、大きなオランダ風車が目に入った。
「城崎、見て。俺あんな本格的な風車初めて見た。」
「あ、本当だ。俺も初めて見ました。」
「向日葵と合うな。チューリップでも合いそう。」
「ここの花畑、今は向日葵畑ですけど、春はチューリップ、秋はコスモスが有名らしいですよ。」
「へぇ〜。すげぇな、それ。」
よかった。
城崎ちょっと笑顔になった。
嬉しくて笑うと、城崎がすかさずシャッターを切った。
「ちょっ、いきなり?!」
「先輩の可愛い顔、撮れました。」
「まぁいいけどさ…。」
撮った写真を液晶モニターで確認して、城崎が嬉しそうに笑ってるから許した。
機嫌治ったならいいや。
「城崎、あの風車バックにして写真撮ってもらおうぜ。」
「はい♪」
風車が映る場所を探すと、丁度そこに写真家っぽいお爺さんがいた。
断られるの覚悟で俺は声を掛けてみる。
「すみません…。あの風車バックに写真撮ってもらうことって……」
「いいよ。」
「本当ですか?!」
「彼のカメラで撮ろうか?」
「お願いします!」
お爺さんは快く承諾してくれた。
手袋をはめ、城崎からカメラを受け取る。
「良いカメラだね。」
「ありがとうございます。でも今日初めてで…。」
「この写真、素敵じゃないか。センスも良さそうだし、本格的にやれば上達が速いかもな。」
お爺さんはさっき城崎が撮った俺の写真を見てそう言った。
城崎も褒められて嬉しそうだ。
「じゃあ撮るぞ〜。笑って!」
カシャッとシャッターが切られた。
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