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写真を見つめていると、運転席のドアが開いた。
「先輩、お待たせしました。」
「城崎、それ…」
「はい!プレゼントです。」
城崎は向日葵の花束を俺に渡した。
やべぇ…。嬉しい……。
「ありがとう…。」
「どういたしまして。」
「嬉しい…。」
「よかったです。」
花束が潰れないように優しく抱きしめる。
家に帰ったら花瓶に活けよう。
大好きな人に好きな花をプレゼントされるのって幸せだな…。
今までプレゼントする側だったけど、これからはプレゼントされる側もこうやって経験できるんだ。
もらうだけじゃなくて、俺だって記念日には城崎に花をプレゼントしたい。
「城崎は何の花が好き?」
「花ですか?うーん…」
「あんま興味ない?」
「有名な花なら知ってますけど、好きな花と言われると…」
そっか。城崎はあんまり花は興味ないか。
でももらったら、城崎だって嬉しいと感じてくれると思うんだよな…。
「先輩に頂けたら何でも嬉しいですよ?」
「本当か?」
「はい、もちろんです。」
城崎、気遣ってくれたのかな。
でも、嬉しい。
周りに誰もいないことを確認して、城崎にキスをした。
「向日葵、本当ありがとう。」
「そんな喜んでくれるなんて思わなかったです。」
城崎は満足そうな顔で車を発進させた。
都内までまた2時間の道のり。
話してたらあっという間に都内へ帰ってきた。
徐々に日が暮れていき、ポツポツと街に灯りが灯り始める。
「先輩、Aqua行きませんか?」
「麗子ママのとこ?」
「はい。酒飲みたいんで、車返してからでもいいなら。」
「いいよ。俺も飲みたい。」
「酔わないでくださいよ?」
「城崎と一緒だから、多少いいだろ?」
そう聞くと城崎は無言になった。
駄目って言わないってことはいいんだろうけど、多分照れてるんだろうな。
Aquaの近くでレンタカーを返却し、少し歩いて俺たちは店に入った。
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