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小泉くん。
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「はぁ....」
俺、折野日向は今、猛烈に逃げ出したかった。
出来ることなら。
「はぁぁぁぁぁ....」
今俺が立っているのはクラスメイトの家の前。
家と言っても極普通のマンションで。
クラスメイトといっても高校に入学して3ヶ月たったにも関わらず一回も学校に来たことがないという強者で。
俺の元気メーターはあっと言う間に急降下。
だって俺がそのクラスメイト、小泉くんについて知ってることと言えば、
1、頭は凄くいいらしい。
2、席は俺の隣。
3、超絶美形らしい。
くらい。
しかも隣の席ってこと以外全部噂話。
一体何者なんでしょう。
先生も無責任すぎるよな。
たまたま俺が日直だったからって。
今まで様子見てこいなんか誰にも言わなかったのに。
あ、居眠りの仕返しかな。
ああー、早く帰って寝たい。
早く終わらせるっきゃねーよな。
いざ!!
((ぴーんぽーん....))
どきどき。
....あれ?
((ぴーんぽーん....))
....
((ぴんぽんぴんぽんぴんぽんぴんぽん))
こんだけ疲れさせといてでねぇとか許さん。
俺がもう1回ぴんぽんこうげきをしようと指を動か....したのと同時に。
『ガチャ』
あれだけ頑なに俺を拒んだドアは簡単に開き、
俺はインターホンに指を伸ばしたままという何とも間抜けな格好で
「小泉くんでしょうか....」
隣の席の住人と、
「小泉ですけどー....なにか?」
最悪の出会いをしてしまった。のである。
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