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「ったく、俺はお前より人生の先輩なんだぜ」
「……そうだけど」
「もっと俺を敬えっつの。つか、惚れろ」
最後の一言は何だか可笑しい気がする。
またややこしくなりそうだから、突っ込んだりはしないけど。
「人生の先輩っていうけど、例えば?」
数日共に過ごしてきたけれど、正直敬うようなところはなかった気がする。
こんなことを言ったら絶対に拗ねられるから、口が裂けても言えないけど。
「うーん、例えば」
チラリと視線だけを俺に向けた木下さんが、口角を上げてニヤリと笑った。
「……えっと」
「こんな事とか?」
「へ? ちょっ」
突然整った顔立ちを寄せられて、一瞬にして俺の顔に熱が集う。
この距離で、その顔面は破壊力がありすぎて困る。
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