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「あの、彼氏いないんだけど」
「は?」
「さっきの……えっと、冬真だけど。そいつとは本当に、恋人とかそういう関係じゃないから」
「え、は? 昌平、アイツに押し倒されてたじゃん。……もしかして、無理矢理?」
車内の温度が数度下がった気がして、心臓が縮み上がった。
傷を見ようとした冬真を阻止しようとしたら、あんな体勢に。
そう口にすれば、思いきり溜息を吐かれて体が縮こまった。
正直に言うと、こっちが溜息を吐きたい。
大体の人は、あの光景を見ても遊んでるだけだと思いそうなものなのに。BLばっかり読んでいるから、そういう風に見えてくるんだ。
「だから奪うも何も、今の俺は誰のモノでもないっていうか」
「はあ? お前は最初から俺のだっつの」
「……ですよね」
「おう」
満足そうな笑顔で返されて、内心どういう顔をしたらいいのか分からなくなる。
木下さんと、こういう関係になるなんて思ってもみなかったから余計にだ。
男が見惚れるぐらいの美形だとしても、男と付き合うなんてありえないと思っていたのに。
こんなにも早く、落とされてしまうなんて。
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