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ー友情ー30
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「ほな、また、仕事でなっ!」
「ああ、また、お前も仕事復帰を皆で待ってるからなっ!」
そう2人の間でごくごく普通な会話を交わし雄介の同僚である淳は病室を後にする。
それとほぼ同時に雄介はずっと望がここにいたのが気になったのか、
「なぁ、先生……今日はずっとここにおったみたいやったけど……仕事あったんやろ?」
「え? あ、ああ……まぁ……。 ただ、和也……あ、いや、梅沢さんが俺に仕事しないでここに居ろっていうから、ここに俺は居ただけで……別に……何もここに俺は用事はなかったんだけどな……。 ってか、アイツのせいで今日は残業決定になっちまったんだけどっ!」
そう望は頭を掻きながら息を吐く。
「そうやったんかぁ……。 で、先生……この前の返事は?」
「あ、えーーと……」
まさか、ここでいきなり聞かれると思ってなかった望は気持ち顔を俯けて考えているとタイミングよく雄介の病室のドアが開かれる。
「望! 望! 仕事に戻らないとだろっ! 夜中になっちまうぜ!」
またそのタイミングで現れたのは和也だ。
「はいはい……分かってますって……」
そう言って、
「では、また……」
そう誤魔化すような感じに雄介に言うと和也と一緒に病室を後にする。
そして、和也と望は自分の部屋へと戻ると、
「……で、今日は仕事を放り出してまで俺が桜井さんの所にいなきゃなんなかったんだ? 早く訳を話せよ……」
「それは、分かってるよ……但し、約束は忘れてねぇよな? これは、望が言う桜井さんの件についてだしよ」
そんな意味ありげな和也の言葉にピクリと反応する望。
確かに前に和也と約束していた。
そうだ、雄介の脅迫事件について協力はするから抱かせてくれという話だ。
その事を思い出した望は深いため息のようなものを吐くと、
「ああ……大丈夫だ……分かってるから……」
そう言葉を返す望。
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