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しようみきげんぎれのたまごって、どういうこと?
移動の電車の中で、加藤は手帳を取り出した。
syoumikigengirenotamagotte,douiukoto?
「・・・何やってんだ?」
「暗号文を解いてる。」
・・・なるほど。
「例えばだよ、卵を全部取ったらどうかな?」
「卵をとる?」
syumikigengirentamagtte,duiukt?
「・・・oを省いたら、スペイン語風になったぞ。」
「俺にはフランス語っぽい発音に見える。てか加藤、意味わからん。」
加藤がひらがなで書いたほうをいじりだした。
「なら、丸がついてるのをはずしてみるか!」
しうきげんぎれたごって、どういうこと?
「・・・しうきげんぎれたご?」
「しーきげんぎれたごかも!入れ替えてみるか!」
しうきげんぎれたごって、どういうこと?
期限切れ 動機 死期 こときれ
悪い言葉しか思い浮かばない。
「・・・ダメだ、分からん。」
「考え方が違うのかな。飛ばすか。」
しようみきげんぎれのたまごって、どういうこと?
しうきんれたごてどいこ?
よみげぎのまっ、ううと
一個飛ばしにした文面を見て、思わず目を瞑った。
だいたい暗号文なんて、ありえない話だと思うのだ。
「絶対違うと思う。」
「お前はそう言うけどなぁ!」
とにかく現場100回の1回目を開始するらしい加藤は、ペンを俺に向けた。
「堅焼きにヒントがあるのかも!」
「いや、期限切れしてる卵だからよく焼いただけだろ!」
「4989!」
「は?」
加藤はメモ帳に数字を並べた。
「よく焼く!」(4989)
俺は目をひん剥いた。
「きっと電話番号のヒントだ!」
加藤の発言に、俺は言葉を失ったのだった。
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