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「忍ちゃんを救えぇぇええええ!!」
歩はぶっ飛んだ。
ちっこいジイさんとバアさんたちが一斉に店に突入してきたからだ。
!!!!
思わず大久保氏の足から手を離した。
小夜は目を丸くした。
暴漢の背中で必死になって掴まっていた小夜のお尻を、下からムギュッと触られたからだ。
ひぇ!!
形相を変えた小さなおばあちゃんが、おれのお尻を掴んでいた。
小夜は思わず大久保氏の背中を蹴って、高跳びよろしく背面跳びした。
忍は面食らった。
午後から呼んだはずの常連客が、拳を握り締めながらやってきたからだ。
「え、待って!まだだよ!」
風見は不動産屋のご老人を守りながら、必死にバランスを取っていた。
腰にぶら下がった青年が、待てまだだと意味不明な叫びをあげているが、この人は守らなければならない。
老人は転んだだけで簡単に骨を折ってしまうのだ。
小夜が背中から飛び降りた背広のオッサンは、俺に覆い被さるように倒れてきた。
気色が悪くて仕方がない。
とりあえず倒れ込んできたオッサンの肩を押したところで、背中に痛みが走った。
背後を確認すると、ちっこいおじいちゃんが俺の背中を叩いていた。
「忍ちゃんを離せぇ!!!」
ええっ!!!
風見が今掴んでいるのは、不動産屋のご老人の肩と背広のオッサンの肩だ。
不動産屋さんは無いにしても、このオッサンが?!
・・・おいおい。
この人が忍ちゃん?!
小夜の話と大きく異なるイメージに、風見の頭はパニックに陥った。
「・・・嘘だろ?」
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