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「待て。お前勘違いしてないか?」
「え、え?」
「同棲だぞ?」
歩さんの言葉に、頭の中が高速で動いた。
「同棲って同性ってことじゃないよね?」
「あん?同棲は同棲だろ。」
え、え?
「同姓になるってこと?」
「ん?同棲って一個しかないだろ?」
姓が一個?!
いきなり結婚なんて、
「飛躍しすぎでしょ?!」
「なんで?!」
なんでって、
「何ででも!!」
「みんな初めは、戸惑うさ。でも、一緒にいたら、ずっと一緒にいるのが楽しくなるって。」
や、どうしよう!
いきなり結婚とかって・・・!
「だってぼくたち同性でしょ?!」
「いや、だからそんなに嫌がる理由ある?」
嫌っていうか、驚いたっていうか。
「だって、急だし。気持ちの整理が出来ないし。」
「そんなに深刻に考える必要ないよ。」
いやいやいや、
「深刻っていうか、真剣に考えるでしょ!」
「じゃあ、ルームシェアだと思えばどうだろう?」
・・・ルームシェア?
「え、つまり?」
「家事も分担するし、家賃も半分コする。」
えっと、えっと。
「でも一緒に住むんだよね?」
「だからその話。ずっと忍の側に居たいんだ。」
ええーーーーー?!
「だからって、急に告白されても・・・っ。」
「急じゃない。」
食パンを置いた歩さんは、真剣な顔でぼくの肩を掴んだ。
「好きだよ。」
キュウゥウゥウッ
胸を、心を、鷲掴みされた。
「・・・ッ!」
ぼくが、新里になる・・・?
「忍、一緒に暮らそう。」
ときめいてしまった。
「・・・ッ!」
思わず、歩さんの胸におでこを擦り付けた。
「か、考えとく!」
「よし、決定な?」
強引すぎて、好き。
ドキドキと高鳴る胸に戸惑いながら、ぼくは小さく頷いた。
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