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眠気
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「雨降ってきてない?」
「あっ、そうかもな」
久しぶりに葵が星を見たいって言ってくれたから車をとばしてきたというのに、車から出たら既に小雨が降っていた
「でも、月は出てるね」
「本当だな。雲が薄い」
「...葵、車戻るか?」
「まだいいけど、漠さんは寒い?」
「運良く厚着してきてたから大丈夫だな」
「ふーん」
とはいえ4月の夜は、それも山の中腹の駐車場ともあって長居は難しそうだった
「でも星を見に行くと大体雨降ってるよね、特に寒い時期は」
「ついてないな。まぁ山はそんなもんか」
ベンチはそこまで濡れてないから座れるし、止むことを祈るか...
「漠さん、もっとくっついてよ、体温めて...」
「...」
葵がジャンパーの上から体を擦りつける様にくっついてくる。伸びをした様なふやけた声を出されると、自分の体温もなんだか高くなる
「あったかいね...」
「葵?...このまま寝るなよ」
相変わらず2人きりでこうなるとすぐに寝る...
「にしても...久しぶりだな、こうやって星を見にここにくるのは」
「...高校始まって疲れた」
「そうか」
ブルルっ...
「ん、葵?寒いか?」
「寒いかも」
「...漠さん、キスして」
葵が対面で座り、腰に手を回してべったりとくっつき俺を見てくる
目がトロンとしてる。今にも寝そうだ
「んぅ...」
「...」
唇を重ねて、体をこすりつけてきて...なにかキャパオーバーして頭が痛くなる感じさえ覚える、気が遠くなるキス
「...はぁっ...葵?おい」
「葵?...また寝たか」
いつもこんな感じだった。葵はキスをした後は大体すぐ電源が切れた様に寝てしまう。すうすうと寝息を立てて...
「葵」
「...んぅ...」
俺からも、寝てる上から抱きしめてキスをする。さっき葵がしてくれたのと同じように長く
「んっ...ふぅ、うっ、あぅ...」
そんな声出すなよ、こっちまで眠気が強くなる。頭が温くて暑くて...
「んっ...ば、漠さん」
「おはよ、もう帰るか?」
「...うん」
本当に、男なのに小さくて。堂々と付き合ってるなんて言えはしないけど。
「ほら、寝る前に車戻るぞ」
「...警察に捕まっちゃえ」
「お前からだろ。いつも来るのは」
このままずっとこうでいられるといいな...帰り道は気をつけないと...
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