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汐は目をぱちくりとさせた。
今こうやって抱き締められて頭を撫でてくれているのが、ご褒美だと思い込んでいた。
「意外と律儀だな。僕の言うことを聞いてくれたのだから、Aftercareを行うのがDomの務めだろう」
深見の指が、汐の唇をなぞる。
触られた場所がくすぐったくて、気持ちよくて、汐は身動ぐ。
ただ甘やかすだけじゃない。Subの意思も汲み取ってくれる深い愛情に、身も心も満たされていた。
「何でもいいの?」
「ああ」
「誠吾さんの、恋人とパートナーになりたい……だめ?」
抱擁がいっそう強くなり、身体がより密着する。これは脈アリなのだろうか。
「そうだな。僕も君のことをもっと知りたい」
深見に求められるのが、堪らなく嬉しい。
手を絡めて恋人繋ぎにし、深見の胸にもたれ掛かった。
この人になら……ありのままの自分を曝け出せるかもしれない。
会って数時間しか経っていない深見に、全幅の信頼を寄せていた。
「汐って呼んでほしい。僕の名前。天使 汐」
髪を梳いていた手がぴたりと止まる。
思いがけない反応に、汐はどぎまぎした。
本名を明かすと、天使 汐を知っている人はかなり驚く。
「天使……汐。あの事故のときの……」
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