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「誠吾さん最近全然来てなかったけどどうしたの?」
「仕事が忙しかったから」
「そっかぁ。じゃあ、今日は僕が癒してあげるね」
「あー……お客さん。ここはそういうお店じゃないので」
こほん、と咳払いをして島長が冗談を飛ばす。
カウンター席は笑いに包まれた。
「ねえ、誠吾さんって何のお仕事してるの?」
深見の反応は薄い。何度か呼びかけて、「開発系」と返ってきた。
それだけだと仕事の内容が想像出来ないし、話が広げられない。
「俺この前名刺もらったよー」
「えっ、なにそれずるい! 僕も欲しいぃー」
汐がごねると、深見は仕方なく名刺ケースを取り出す。
手のひらサイズの名刺には、確かに深見 誠吾と書かれている。
株式会社オルタナティブ──通称オルタナは、汐の大学でも就職志望している学生は多い。
「取締役開発部長……? え、誠吾さん。若いのに部長さんなの? すごいね!」
「若いって。今年で三十七だけどな。君達に比べたらおじさんだろう」
「いやいや! 見えなかったですよ。三十前半か、若くて二十代後半かと」
おべっかを使う島長に、汐はツンとした態度だ。
「まー、瑞希はもっと年上と付き合ってるから、誠吾さんは若過ぎるよねー」
「ちょっとー。汐ー?」
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