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島長の気まぐれに「えー!」と、周囲でブーイングが沸き起こる。
抜けるなら抜けるで、自分を言い訳に使わないで欲しい。
わざわざそんなところに行かなくたって、ほぼ毎日サロンで会っているし。
「何かさぁ、二人ってめっちゃ仲いいよね。大学でいっつも一緒じゃん。ねぇねぇ、ぶっちゃけ付き合ってるでしょ?」
からかわれているだけ。本気じゃない。分かっていても、上手くあしらえない。
背中に冷や汗が伝い、真夏の熱気を吸い込んだみたいに、喉がひりひりとした感触をが訴える。
「あはは。バレちゃった?」
「ちょっと……!」
今はふざけるような気分じゃない。
アルコールが入り気が大きくなっているときなら、冗談にものっていたかもしれないが。
さっきまでそうしていたように、汐の腰に手をやり、ぐいっと引き寄せてみせた。
つんざくような悲鳴が、鼓膜をかき鳴らす。
「……高校からの、友達なだけ」
汐は素っ気なく答える。
肘で脇腹をつつくと、「いったぁ!」と島長は大袈裟なリアクションをした。
「振られてやんのー」
「まあ、二人ならいけるかなぁ? 可愛いもん」
「中間考査終わったら皆で海行こーよ。あともうちょっと男子も呼んで」
島長のことを本気で狙っているらしい女が、汐から取り戻すように腕を引っ張った。
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