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朝になって目が覚めたら、深見は部屋にいなかった。
不安が頭をよぎったが、綺麗に畳まれた服の上にあるメモ書きを見て、ほっとする。
仕事があるから先に帰るというメッセージと、何かあったら連絡するように、と深見の連絡先が記されている。
──これって仕事の……じゃなくて、プライベートの番号だよね?
嬉しい。朝起きたときに深見が隣にいなかったことには不満だったけど、それが一気に吹き飛ぶくらいには嬉しい。
腰の筋肉がまだ突っ張る感じがしたが、身体を動かすうちにすぐに小さな違和感になった。
汐が眠っている間に、服も着せてくれていたし、身体も綺麗になっていた。
少し気恥ずかしい気持ちになり、誤魔化すために鼻歌をうたいながら、汐は部屋を出る準備をする。
「おはよう、誠吾さん。いろいろありがとう。また明日サロンで会えたら嬉しい……」
ハートマーク付きの最後の一文を消したり、また打ったりで指が行き来する。
言っちゃえ、と頭の中のポジティブな汐がひょこっと出てきて、天の声に従い、送信ボタンを押す。
──わあああ、送ってしまった……!
既読がついたらもっと恥ずかしくなりそうで、汐はすぐにアプリを閉じた。
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