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友人とメッセージをやり取りするときは、あまり絵文字を多用しないが、深見宛てには増し増しだ。
ちょっとあざとい気もする。
でも、深見とのプレイの後で、今の汐の恋愛作戦は押せ押せだ。
そして部屋の扉の前が何やら騒がしい。
清掃でも入っているのだろうか。
「ね、連れてきたんだから、早く……」
「今日は下見だけ。また今度な」
──出にくいなぁ。
最中にでもばったり出くわしたらどうしたものか。
迷惑なカップルに、幸せな気持ちが目減りする。
一人はかなり熱を上げているようで、もう一人はそんな相手をちょっとあしらいたいようだ。
しばらく経ってもプレイルームに入る様子もないので、汐は意を決して扉を開けた。
なるべく下を向き、素早く立ち去ろうとしたけれど……。
「……天使 汐だよな! うっわ、懐かしいな……俺のこと覚えてる?」
「は……?」
青天の霹靂とはこのことを言うのだろう。
暗がりで声の主が誰なのか分からない。汐は振り返って驚く。
「本庄 一馬[カズマ]……が、何でこんなところにいんの」
変装という変装もしていない。汐の目の前にいるのは、大人気の若手俳優──本庄 一馬だった。
もう一人の小柄な男は、本庄の後ろへ隠れていたが、顔を伏せてすぐに去ってしまった。
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