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「Stop(止まれ)」
「……っ」
なんてことないDomからのCommandであれば、汐もある程度は無視することが出来る。
ハイランクであるSubの特権だ。
しかし、たった今飛んできたCommandを払えない。
足に鉄球をつけられているようで、汐の歩みはぴたりと止まった。
「……ははっ。やっぱSubだったか」
「どういうつもりだよ。合意はしてな……」
「Shush(黙れ)」
今度は縫いつけられたみたいに、口が動かせなくなる。
相手のDomは汐と同じくらいか、それより上のハイランクだ。
汐は一切抵抗も出来なかった。
容赦のないGlareが襲い、身体の底から抑えきれない震えがやってくる。
「ナギって呼ばれてたよなぁ。ここではそれなりに有名だったんだぜ。あの高飛車で生意気なSubを跪かせたい、って。……まあ、そこらへんの低レベルじゃ、相手にもならなかった訳だが」
Domが怖いと思ったのは初めてだ。
本庄は汐の前へまわると、端正な顔をぐにゃりと歪めた。
「凪原[ナギハラ] 汐のときはお前だって俺と同じ、売れない子役だった」
凪原は汐の父親の名字だ。
「で、天使に名前を変えたらどうなった? ……俺も小さいときなんか、コネだって分かんなかったさ。そりゃあ、売れる訳だよなぁ。実力なんかなくったって」
「……」
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