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「仕事、あった?」
「んー、宿付きゆうと難しいねん。プラス中卒やん」
「せやな…」
ただでさえ中卒で枠が狭なるんに、宿もってなったらそらないよな。
一緒に探してやりたいけど、学校あるし…。
つい止まってしまう箸に、千里がやわこうフッて笑みをつくる。
大丈夫やからって俺の頭ポンポンして、それからまたハンバーグにかじりついた。
苦しい。
胸が痛い。
何で千里がこんな必死にならなあかんの。
何で俺は何も力になってやれんの。
悔しい。
悔しい。
千里が、好きや…。
「サスケ?」
「寝るとこはとりあえず俺んちであかん?宿いらんかったら働きたいとこあんねやろ?」
「やでそれは―」
「俺も何かしたいねん!何か、千里の助けになってるゆう事、したいねん…」
ただ近くで見てるだけとかいやや。
何かしたい。
楽しい事だけはんぶんことか俺は絶対いや。
一緒に頑張りたい。
一緒に悩みたい。
一緒に苦しみたい。
一緒に途方に暮れたい。
全部全部、何でもはんぶんこがえぇ。
混ざりたい。
千里とおんなじ道、歩きたい。
「メシ、作ってくれてるだけでほんま有難いし助かってる」
「こんなん、だけじゃいや…」
「してくれんかったら栄養失調で倒れてるし」
「…いや」
「サスケ」
少しのハンバーグを皿に残して、千里がスッと俺の隣に移動する。
うつ向いて何かを必死で堪えてる俺の顔を覗き込んで、また頭ポンポンして、ぎゅうって、痛いくらい抱き締められた。
「形なんかいらんねん、跡に残してくれんでもえぇ。せやって俺の為に目ぇ濡らしてくれるだけで俺は救われる」
「っ、…ぃやや」
ついに涙が溢れた。
悔しい、悔しい、全部に腹が立つ。
千里を一人にさした親にも、学校辞めさしたおっちゃんにも、弱者に冷たい世間にも、無力な自分にも。
全部全部、いややった。
「俺はっ、…ぃや、何かしたい、したいん!!」
「サスケ…」
力強くなる抱擁。
俺も目一杯抱き付いた。
鼻を霞める千里のあったかい匂い。
胸がきゅうって鳴る。
全身の肌がザワつく。
体が宙に浮く。
好きや、むちゃ好き。
千里がおったらもう何もいらん。
ほんまに何もいらん。
「サスケがおったら何もいらん、俺。どんな辛ても全然余裕かませる。好きや、ほんまにお前が好きでたまらん」
「千里…、俺も、俺もむちゃ好き…」
こんな、引き寄せられるようなキスは初めてやった。
これしかないゆうみたいに、それ以外は嘘やゆうみたいに、自然と口が重なってた。
深く、深く。
しつこいくらい舌を吸われて甘噛みされて。
「サスケ…、抱きたい、お前をはよ俺のもんにしたい…」
熱い息と一緒に、千里の熱い気持ちが俺の耳に吐き出された。
俺かて、想いは一緒や。
はよ全部、千里のもんになりたい。
やけど、いっつも恐怖心に負けてまうねんな。
千里は優しいから、俺が震え始めるとそこで絶対やめてくれんねん。
ごめんなって謝る俺に、大丈夫やっていっぱいちゅうしてくれる。
それに甘えてしまうんは俺。
めちゃくちゃ酷な事してるゆう自覚はあんねんけど…。
「あ、千里…っ」
スルッと手がズボンの中に滑り込んだ。
いきなりソコを直に握り込まれて、俺の喉から浅い息が抜けてく。
「あ、あッ…、まっ、てや…っ」
「いやや」
「ああッ、ん、せ、り…っ、あかん、ぃや…っ」
「こんな濡らして、何があかんの?」
ゆるゆると扱かれて、その感覚から結構な量の我慢汁が出てんのがわかった。
あかん、恥ずかしい。
てか、ご飯途中やし。
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