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臨時会議 4
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まさか幸月の担当が今日で終わるとは思わなかった。彼を保護した時から、担当となったときから、幸月がこの施設から旅立つまで自分が一番側にいるのだと覚悟を決めて仕事をしていたのだ。
だからこそ、心にぽっかりと穴が開いてしまったように、胸がすぅっと冷たくなった。明日からは幸月は俺の担当ではない。だから朝から夕方まで世話をすることはない。どこかですれ違ったり、時折見守ることはあるかもしれないが、俺は彼の成長を間近で見ることは出来なくなった。
いいや、それでも悪くは無いのだ。俺は幸月専属の職員ではなく、この保護施設の職員であるのだから。職員は全ての子供と平等に接する。全ての子供を守り育む義務があるのだ。彼ら一人一人の成長はかけがえのないもので、その成長は毎日起きている。子供の成長とは素晴らしいものだ。
だから、今回の決定も、幸月という一人の子供の成長のためには必要な措置だったと思えば、俺はちゃんと幸月を育むことができたといえる。
「担当変更なんてよくあることさ」
無意識に放った言葉は、一体どこへいく。この無機質な部屋の、どこに落ちた。
あれこれと綺麗ごとを並べても、俺の胸は冷たくなったまま、曇り空から雨空へ移り変わりそうな不安定なまま、ただ雲に隠れて見えなくなった月の在り処を探していた。
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