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復帰 1
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翌日は、規定の時間よりもだいぶ早くひなどり棟に向かった。幸月が目覚めるより前に部屋にたどり着かなければならないからだ。そして目覚めたところで入室すれば、ちゃんと約束は守られるということをわかってくれるはず。
朝の静けさに満ちた廊下を一人歩き、ひなどり棟奥の幸月の部屋の前まで来る。ドア上部にある小窓から中を覗くが、幸月はまだ寝ていた。その穏やかな姿にホッとする。
それから5分ほど、廊下で待機しただろうか。
中から物音が聞こえたため部屋に入った。予想通り幸月は起床したところで、体を起こして目を擦っている。
「おはよう幸月」
ぼんやりした眼が俺を捉える。幸月は立ち上がると、ゆっくり俺に近づいて、そのまま抱きついてきた。同じ目線になるようにしゃがみ、頭を撫でる。
「嘘じゃなかったろ? ちゃんと会いに来たよ」
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