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復帰 6
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「食事は、最近やっと自分で食べれるようになった。でも俺が食べ始めなきゃ食べないし、量も少ない。朝食のみだけでも、幸月には厳しいかもしれない」
そう告げると、悠生は腕を組んで考え込んだ。ひなどり棟の子供達の心身の発達への働きかけは足並みを揃える必要がある。そうでなければ、取り残された児童の回復が更に遅れるからだ。
「では、食事の前に遊びの時間を設けるのはどうでしょう。それで子供達の様子を見てからでも、今後の食事の時間について考えるのは遅くないと思います」
そう提案したのは春広だ。その考えには俺も賛成だった。遊ぶだけ、その空間にいるだけであれば、幸月もどうにか耐えられるかもしれない。
「そうしてほしい。配慮があるととても助かる」
「ぜひそうしましょう! 他の子も、遊びから入ったほうがきっと気持ちが楽ですよ」
花見さんがそうまとめたことで、話はまとまった。悠生も頷き、早速一週間後の午前中、ひなどり棟の子供達の交流会となった。
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