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初めての交流 4
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おそらく大丈夫だろうと判断し、ホールに入る。中には花見さんとあゆみちゃん、悠生と雪くんがいた。主に喋っていたのは雪くんのようだった。
「冴島先生、おはようございます」
「冴島さん、おはようございます」
「あ、さえじませんせぃ」
最後に気がついて名前を呼んでくれたのは雪くんだ。どうやら俺を覚えていてくれたらしい。俺も3人に挨拶した。
「おはよう。雪くんは朝から元気だな」
「これ……」
雪くんは俺の前にとてとてと走り寄り、四角に折った折り紙を渡してくれた。
「ありがとう。綺麗に折れてるね」
そう言うと、雪くんは満足気に悠生の元に駆け戻っていった。そしてまた何か話しながら、床に散らばった折り紙を四角く折り始める。雪くんは全く問題なさそうだ。
俺は彼らから離れた窓際の隅に座った。
幸月の呼吸がまた荒くなってきたからだ。
部屋に入ってから、幸月は一度も彼らがいる方を見ない。顔を背けるか、背けた先にも人がいたら俺の胸に顔を隠していた。
「幸月、ほら、クマ五郎抱っこしてな」
そう言って差し出すが、触れようともしない。仕方なく、幸月を膝の上に乗せて抱き込んだまま背にタオルケットをかけてやり、少しでも周りを見ずに済むようにしてやった。そして背中を優しく叩いていると、少しだけ呼吸が落ち着く。
「おはようございます」
「おはようございます」
部屋には続々とひなどり棟の子供達が集まってきた。春広他、一班以外でひなどり棟の児童を掛け持ちしている職員達も集まり、部屋には児童11人と職員9人の、総勢20人が集まった。
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