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「楓さんはまだ会社にいると思うんだけどな…」
俺は純也を抱き締めたまま、後ろを振り返る。
「あ…」
振り返った先には、苦笑いの社長。
そして社長の隣には、仁王立ちで俺たちの事を指差して口を開けたまま、微動だにせずに涙を流している男性がいた。
端から見ればマヌケな姿なのかもしれないけど、でも俺はそれがとても綺麗に思えて全身に衝撃を受けた。
道端で人目も憚らずにこんなにも泣けるなんてどんな人なんだろう…。
誰なんだろう…?
だけどどこかで会ったことがあるような…。
そしてなぜか胸がドキドキする…。
昔一度だけあった…。
そうこれは…、
思い出そうとした時、口を開いたのは社長だった。
「一つ聞きたいんだが、朝妻の腕の中にいる天使は、朝妻の彼氏か……?」
社長は苦渋な表情で聞いてくる。
え…?天使…?彼氏…?
「あの…。確かに純也は俺にとって天使ですけど…、」
「蓮ちゃんじゃんっ!!こんなところで何してるのー!?」
「あ、楓さんっ!」
俺の言葉を遮って声を掛けてきたのは、純也の兄である楓さんだった。
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