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「え?自己紹介…?…あっ!」
楓さんが、何かに気付いたように呟く。
皆の視線が、社長の隣に座る男性に向く。
すると男性は笑顔を浮かべる。
俺は、その笑顔になぜか見覚えがあって、懐かしくて歯痒い気持ちになってなぜか泣きそうになった。
なんだろう、この気持ちは…。
胸がギュッとなって痛い……。
「俺、真吉響平っていいます!いつも兄がお世話になっています」
響平さんが頭を下げる。
「え?社長の弟さんだったんですか?」
楓さんが社長が聞く。
「ああ。一番下の弟の響平だ。二十一歳だ。飛び級でアメリカの大学を卒業して、昨日、日本に帰ってきたんだ」
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