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浣腸
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「失礼致します」
使用人の三好が扉を3度ノックする。
私は入っても良いと、返事をした。
母が死に後ろ盾のなくなった僕が、こんな娼婦と同じ真似を、僕がすることになるとは思いもしなかった。
学校には未だ行けていない。引っ越しの用意でバタついていると伝えると、先生は配慮してくれた。
「お召し物をご用意しました。浴槽へご案内致します」
今日はまず、お風呂で浣腸をするらしい。
今から行われる一連の行為を想像して、顔が火照った。嫌だ、と思ったが、諦めた。引き伸ばしたとして、この家にいる限り、父からの視線は免れない。いずれしなければいけないこと。今なら優しく三好が手解きをしてくれるのだ。わがままなんて言えない。
浴槽について、服を脱いだ。
一般家庭のものより、この家の風呂は3倍以上も大きい。鏡越しに大阪の夜景が映る。そういえばここは地上15階のフロア。クリスマスシーズンに御堂筋のネオンがキラキラと光っていた。
「もうお風呂は入られましたか?」
「2時間ほど前に入りました」
「冷えているでしょう。先におつかりください」
三好のリードで、私は湯船に浸かる。
この家に来てから、自分のプライベートスペースには、使用人の誰かが必ずいた。
補助をしてくれる訳ではない。監視の目を張らせるためだったのだと、昨日理解した。
「三好さん…」
「どうしましたか?」
あなたには僕がどう写っていますか、と聞きそうになって堪えた。哀れ、と返ってくるのが怖かった。それなら聞かないままでいい。
「いえ…すいません。始めてください」
浣腸の道具が近くには用意されていた。
大きな注射器とバケツである。
急に不安になってきた。三好さんは初めてだからと優しく処置をしてくれるが、物理的に自分が耐えられるか怖かったのだ。
「い…やっ、もう…ムリ…」
「あと少しの辛抱です」
「や…めて…お願…いっ…しま…すッ…!」
実際、処置が始まって、僕は泣いてしまった。注射器から水が注入され、お腹が膨れると同時に苦しさが込み上げてきた。三好さんは「大丈夫ですよ」と頭を撫でて安心させてくれるが、声と体は矛盾していた。本当に死んでしまわないかと気が気でなかった。
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