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ノアには絵本やおもちゃで遊んでいてもらい、俺はセバスチャンが用意した使用人リストをチェックしていた。
「以前、ノアに暴力を振った女は?」
「そっそれが…ご当主様に報告致しましたが…」
「はぁ…なぜ解雇されてないんだ」
「それが、私も分からず…」
相当忙しいのか?それとも何か弱みでも握られているのか?
どちらにしろ、あの女がいると天使の輝かしい未来に影響が出る。
「このリストにチェックが入っている者は解雇でいいな?」
「はい。あの女や毒を盛っている者達は、証拠をつかみ次第、処罰を与えるということでよろしいでしょうか?」
「ふむ。あと、解雇は使用人全員集めて行う。最近、弛んでいる者が多いのでな…。父親には俺が許可を取りに行く。」
「かしこまりました。」
「ノア。おやつの時間だ。」
「あい!」
ノアを俺の膝の上にのせると、ぎゅうと優しく抱きしめる。ふわふわで柔らかい体を堪能しつつ、セバスチャンが出したスイーツと紅茶を味わう。
「ノアは何が1番好きなんだ?」
「あまぁい やちゅ!」
「そうか…甘いスイーツだな?」
「おにいたんの あまいの ちゅき」
ズキューン!!ハートの矢で撃ち抜かれて俺の鼻の粘膜が今にも破けそうだ。
『おにいたんの あまいの ちゅき』の破壊力は凄すぎる。
こんな可愛いノアにこんなことはさせたくないが…
「ノアにお願いがあるのだが…」
「う?」
「悪い女がいただろ?」
「…わるい ひと」
「その人達を屋敷から追い出したいんだ。」
「あい」
「だから──少しの間、嫌なことがあっても我慢できるか?」
「……」
うん。絶対嫌だよね。天使は今にも泣きそうな顔で見つめてくる。
「ノア様、少しだけです。ノア様が奴らに虐められた後は、私達がきちんとお守りいたします。」
「ノアにはお守りのブレスレットがある。これがあれば痛いことをされても、無傷のままでいられる。」
「こえ(これ)、ちゅごい?」
「この俺が作ったのだから凄いに決まっている」
「ぼく がんばりましゅ!」
お守り効果でノアのやる気も上がった。ノアのやる気がある内に仕掛けにいく。ほぼ、ノアの頑張りにかかっているが…
「頑張ったノア様にはご褒美のケーキがありますので」
「ケーキ!」
食いしん坊ノアたんはキラキラした瞳をセバスチャンに向けた。
くそぉ、、、それ俺が言おうと思ってたやつ!
はぁ…これから先、餌付けのチャンスはまだまだある。
今は虫の駆除に集中しよう。
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