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悪役令嬢
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***
俺の行動によって、3年もはやく悪役令嬢と接触することになった。悪役令嬢はノアと同い年である。3歳の悪役令嬢についてはゲームの世界では描写されていない。ゲームの内容が分からないため、手探りの茶会が開かれた。
茶会は悪役令嬢の母親であるイネッサ・ラドノア侯爵夫人が開いた。仲の良いと呼ばれている貴族たちが集まる。
表向きは楽しくお茶をしましょうという事だが、実情は自分の子供は優秀だぞっと自慢する会である。
母親に連れられてきた子供達が次々と挨拶をする。
さぁ、ノアと悪役令嬢であるエリザの初の顔合わせだ。
「エリザ・ラドノアです。」
綺麗なカーテシーを決めるエリザに、お堅い優等生のような雰囲気を感じられる。上から目線で、自己中心的なイメージをしていたが、、、
うん、普通にいい子そう。ゲームのエリザはどこで人生間違えたんだ…
ノアはこのエリザに一目惚れをするのか…
確かに、これなら好きになるかもな。隣で、ノアはニコリと笑い、俺の手を握る。
ノアが他の人を見るなんて…
胸がツキンと痛む。
いつか弟離れしなければならない。娘さんを下さいと言われた父親の複雑な気持ちが分かる。いけない、、、元々ある眉間の皺にさらに磨きがかかる。
今は、ノアがエリザと仲良くならないように動くことだけを考えなければ。
茶会の席に着くと、ノアはケーキを味わいながら俺を見る。今のところ、悪役令嬢に興味がなさそう。そのまま、俺だけを見ていてくれ。
ノアばかり見ていると、他の夫人からノアの事を遠回しで侮辱する言葉がかけられる。母親の眉がぴくっと動く。
母上、顔が笑っているのに怖いです…
ノアは意味が分かっていないのか、にこにこしたままだ。傷つくのなら、知らないままでいい。
母親は父親の不義の子と噂されていることを知っている。知っていてわざと真実を言わない。
「フフフ…」
私の事馬鹿にしたお前らの顔覚えたからなと思ってそうな顔で母親が優雅に微笑む。
「・・・」
女性の世界とは恐ろしいものだ。男でよかった。
エリザは他の令嬢たちとオホホと話している。そのままオホホしててくれ。
「にたん、おいちい!」
「あぁ…」
ノアの頬についたクリームをハンカチで拭くと、どこかから熱い視線が感じる。
まじかよ…
視線の犯人は悪役令嬢であった。目が合うと逸らされる。
なになに、もしかしてノアちゃんに惚れちゃったのかな?
悪役令嬢って王子に惚れるのでは?
それなら、いいのか?いや、良くない!!
うちの子はそう簡単にあげません!!
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