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お披露目4
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私、とても心が傷ついてますという後ろ姿をしながら、母親が退場する。
蜘蛛の巣に引っかかるよう待てばハエはまんまと罠に掛かる。
影がゆっくりと近づき、優しい声で話しかけた。
カルア・ルイードは知らない。目の前にいる女が蜘蛛だということを。
「……あの子は誰の子なの?」
「そ…それは…予想の通りかと…」
「……ひどい」
「大丈夫です。相手の方はもういませんから。」
「……あら、病気?それとも?」
「不慮の事故らしいですよ。馬車で襲撃があったらしく…」
動けば動くほど糸は絡まり、最後は強者の餌食となる。ここにいるのは蜘蛛だけではない。
『天井裏、撮影完了。』
『窓際、録音完了。』
『警備配置完了。いつでも出動できます。』
「なぜ襲撃されたことを知っている?」
来ないと思っていた人物が目の前に現れ男爵は口が開かなかった。
なぜ、彼がいるんだ。
不仲では無かったのか?
セリーヌ・キャンベルの夫であるアルベール・キャンベルは今にも人を殺しそうな目でルイード男爵を睨みつけた。
「そっそれは…」
「あれは崖から落ちた事故だったと知られていたはず。犯人しか分からない情報をなぜ知っている?」
「─────っ」
瞳が揺れ、動揺と真実を隠そうと男爵は「たまたま聞いた」と嘘をつく。
「血の繋がった兄の死の真相を知っているのでは?お前が殺したのだろう?」
「わっ私はやっていない!!!!!!」
欲にまみれた脂肪が揺れ、唾が飛ぶ。逃げようとするルイードを警備隊が取り押さえる。
「はなせっ!!!!
平民の分際でっ私に触るな!!!!」
「カルア・ルイード男爵!!貴様は殺人及び横領の罪がある!!
証拠もある、言い逃れはできないぞ!!!!」
「くそぉぉぉぉぉぉぉおお!!!!」
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