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孤児4
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流石、暗殺者になるはずだった人間。馬鹿みたいに回復力がすごい。
薬で3時間は動けないはずだが、1時間で回復していた。
キースは生きるために暗殺者になったのだろう。
だが、そのルートは捻じ曲げてやる。
俺がどう頑張っても、キースはヒロインに惚れるだろう。
人の恋心を他人でどうにかするのはできないのだから。
悪役令嬢が殺すであろう暗殺者が暗殺者でなかったとしたら、少しは楽に動けるだろう。
キースはメイド達に任せて、俺は天使に癒されていた。
今だけのふにゅにゅん頬。
お眠な天使を抱っこしたまま、ソファに横になる。
俺の上になる形で天使が寝る。その天使の甘い頭の匂いを嗅ぎつつ、表情が崩れないように無表情を保つ。
「にた……」
むくむくとノアが上へと上がり、俺の顔まで顔を近づけると…柔らかい感触が口に……
いっいまのって…
いつもは頬にするキスが、今日は唇同士になっていた。
天使の蜜(唾液)が、俺の口の周りについているが、それはご褒美だ。
ノアの顔が離れると、恥ずかしそうに俺の胸に顔を埋める。
なんて可愛いんだ。
ガバリと体を起こすと、天使を抱き上げて、優しく小さい口に唇を落とす。
数秒の軽いキス。きっとこれは家族でいう挨拶になるだろう。
前世でも今世でも実の親としたことはないが。
海外だと親しい人とキスをすると聞いたことがあるしな。
「にた…まいにち、ちようね?」
「あぁ」
天使との甘い約束に、ニヤニヤしそうになる俺であった。
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