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孤児5 sideキース
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* * *
親の記憶などなく、気づけば貧民街が家となっていた。
赤い屋根の下で、年齢の近い者達と過ごす。血は繋がっていないが、それでも協力し合ってきた仲間だ。俺にとっては仲間が家族という形になった。
子どもだからと雇ってくれる職場はなく、頼みの綱だった協会からは、これ以上子供の面倒は見れないと追い出された。
腹がすけば家から少し離れた店を狙って盗みを働いた。
殴られることは日常茶飯事。ただ、仲間のリンカ、トーア、チェリだけは巻き込みたくないから、仲間にはバレないように実行した。
そんなある日、とうとう俺は野菜を盗んだことがバレておっさんに捕まった。
おっさんは俺を奴隷として売ろうとしている。
俺が売られたら、仲間はどうなる?
唯でさえ腹いっぱい飯が食えないのに…
「おっさん、それ買います」
俺を買ったのは金髪の目付きが鋭い子供。俺より年上だが…
まずい逃げようとした時にはベッドの上で目を覚ました。こんなふわふわなベッドは初めてである。体が動かず、首を横にするとあの貴族の子供がいた。
顔が怖かったあの子供は、弟の前では優しい兄のよう。だが、貴族など信じられない。アイツらは平気で人を物のように扱う。
睨みつければ、人を殺すような目でアイツに睨まれた。このままだと殺される、そう思いアイツの言う通りにした。
「簡潔に言おう。
お前を買ったので、お前はここで働いてもらう。
働いた分の給料も出す。衣食住はこちらで提供しよう。
お前の家族は?」
「……仲間がいる」
「何人だ?」
「3人…貧民街にいる。赤い屋根の家に住んでいる。」
「では、そいつらもここで働けるようにしておこう」
「……いいのか?」
腹も満たせて寝床もある、服も用意されている。さらに働いた金も貰える。なかなかの高待遇だ。
「高い買い物をしたのだから、その分しっかり働いてもらうぞ。一応、貴族なのでな、礼儀作法がある。覚えることが多いと思うができるよな?」
たしかに、あの袋に入っていた金額は凄かった。もし、アイツに助けられたのなら俺は受けた恩を返さなければならない。
「あぁ…できる ます」
「……今は難しい言葉で話さなくていい」
「わかった」
「セバスチャン!馬車の用意を!
キースは家の案内だが…できるか?」
「うん。」
頷けば、俺はまた大男に担がれた。
☆☆☆
すみません、間違えて更新してしまいました(汗)
1度消去し、書き直しました。
(作者より)
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