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第2王子2
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ノアの体に触れると、体内の傷ついた細胞を回復魔法で癒していく。
小さな手が裾を掴むので、片手で握る。
「……にた……」
「苦しくないか?」
「………う」
ノアは怖かったと涙を流す。俺はノアを抱きしめると、護衛に着替えを用意するよう伝えた。
「ノアは大丈夫なのか?」
「あぁ、毒は消した」
毒を仕込むとしたら配膳をしたメイドか料理人だ。ただし、ここは王城。勝手には動けないので、国王に了承を得る必要がある。
国王は応接室から使用人が入らないよう言うと、俺に頭を下げた。ここには国王と俺たちしかいない。レオンとグレイルは王妃とともに部屋で休んでいる。
すぐに毒を盛ったメイドが捕まったが、それだけではないだろう。狙いはノアではないはずだ。
ノアはというと、恐怖からか俺から離れない。ずっと抱っこしている状態だ。
「陛下、鍛冶ができる場所をお借りすることはできますか?」
「また何かするのかね?」
「はい。少し準備を…
第2王子は本当に病弱なのでしょうか?私の予想ですが、第2王子は毒を盛られていた可能性が考えられます。
少しずつ毒を加えて、徐々に…ということでしょう。」
「なんだと!?医者はそんなこと言わなかったぞ。」
「確認ができていないので分かりませんが医者もグルでしょう」
「では、犯人は…」
「分かりません。ですが、地位の高い者…陛下に近しい方…だとは思います。少しお時間が必要だと思いますが、掃除をされた方が良いかもしれません。」
「そうだな。何か考えはあるのかね?」
「そうですね…事件でよくあるのは敵は身近な方。
こちらが勘づくことを恐れて、今夜は行動を起こさないと思います。
私が回復魔法でノアを救っている所を見られている可能性もあるので、私が王城を離れている時、そこを狙ってくるかと…
私が毒を検知するものを作りますので、それを陛下たちにお渡しします。必ずそれを使って食事をしてください。使い方は後で説明いたします。
先程申しましたように、秘密裏に動かなければ、敵は捕まりません。なので、この作戦は私そして、私の護衛のみで動いた方が良いでしょう。毒の入手先そして監視役は屋敷に優秀な者がいますので、そちらを手配してもよろしいでしょうか?」
「…わかった。ジュードの案で動こう。君とノアには迷惑をかけた。すまない。
毒を検知するものを作る前に、グレイルを診ることはできるか?」
「はい。針で少しだけ血を取りますが大丈夫でしょうか?」
「大丈夫だ。ついでに私と妻そしてレオンも調べたい。」
「分かりました。少し痛いかもしれませんが…」
「私と妻なら大丈夫だろう…子供達が泣くかもしれん」
☆☆☆
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