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妹4
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***
「るーちーたん。ごめんね。」
ノアはルーシーに謝罪すると、ルーシーは許すというような顔で笑う。
「うぅ…でも、にたはぼくの。きしゅは、めっ!だよ?」
いや、牽制するんかい。ノアは「なかよちのきしゅだよ?」とルーシーにキスをした。
かわいい。可愛いに可愛いが…
パシャパシャ
写真を撮っていると、ノアが気づく。
「ぼくをとってうの?」
「あぁ」
「なんででしゅか?」
「可愛いノアの思い出を残すためだ。」
「う?」
ふむ、ノアは理解できないらしい。そのうち分かる時がくるだろう。
「ノアちゃんもお兄ちゃんになったのね。かっこいいお兄ちゃんだわ。」
母親がノアの姿を見て感動している。
ノアが嫉妬で泣いた日、泣き跡を見た母親は心を痛めていた。寂しい思いをさせてしまった。妹と仲良くするのは難しいかもしれない。そう思っていたが…
「ぼく、かっこいいでしゅ?」
「かっこいいぞ」
「ぼく、おにいたん!」
心配はいらないな。
ノアは音の鳴るおもちゃをふりふりとする。ルーシーは音に反応すると、手を伸ばす。
「かわいいね」
可愛いと言う天使が可愛い。
少し遊んでいるとルーシーは眠りについた。
「るーちーたん、おやしゅみ」
新しく家族が増えたことを知った悪役令嬢は喜んだ。紅茶を飲みながら、エリザは短い足をバタバタと動かす。
「なんだ、これでフラグ回避できるってことだよね?」
「そうだな。だが、ここは現実世界だ。間違えればどうなるか分かるか?」
「やり直しができないのよね。分かっているけど、分かりたくないわ。」
「第1王子の暴君はなんとかなりそうだ。それと第2王子は死なない。」
「いつのまに王族と!?よく元凶と接触できるわね。」
「まぁ、元凶というか…
断罪となるまでにこつこつと未来を変えればいいだろう。ルートが変わるはずだ…」
「私も頑張んなきゃ。強くなって、誰にも負けない力を手に入れるっ!」
「がんばれよー」
まぁ、俺は断罪される確率が低いからな。傍観しているような感じだ。必死に動き回るエリザより、気持ちは軽く行動しやすい。
「あっ、私…断罪というか、ジュードと婚約したことで、ノアくんに恨まれそうなんだけど」
「は?ノアがそんなことをするわけないだろう?」
「妹に嫉妬したらしいよね?」
「兄が取られると思ったんだろう」
「本当にそうかしら」
エリザは何か考え込んでいるようだ。
天使が嫉妬で恨むわけがないだろう。それに、ノアは心の優しい人間だ。例えブラコンでもエリザを傷つけることはしないだろう。
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