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家族との顔合わせ
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街に着いてからも、煉は手を離さずに俺の側にずっといてくれる。
バース検査を受けてから、こんなに安心して外出したのは初めてかもしれない。
アルファが隣にいるだけで世界はこんなにも怖くないんだ…。
「陽仁、ケーキビュッフェ行ってみない?」
「ケーキ…?うん、行きたい…!」
俺は極端なくらいの甘党で、煉が初めてそれを知った時心配していたっけ。
糖分の過剰摂取は病気になるとかって。
そんな俺の大好物のケーキのビュッフェなんて、天国だ…。
手を引いてくれる煉に着いていくとホテルに着いた。
何階まであるのか、高い建物の中に手を引かれてついていく。
中はやっぱり広くて、お伽話に出てくるお城のように真っ赤な絨毯が敷かれていて、階段を上がれば広い部屋に通される。
天井にはシャンデリアがいくつもあって、豪華な内装にこんな格好では場違いなのでは、と不安になる。
フロントからスーツを着たホテルの従業員の人が出てきて、声をかけられ、俺たちを率いてエレベーターへと乗り最上階まで上がると広間に案内された。
「神崎様、この日をお待ちしておりました。こちらの席にお座りください」
お待ちしてましたってことは、予約してくれていたんだ。
中学生なのに気がまわるなぁ、と感心する。
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