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家族との顔合わせ
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そのあとゆっくりと話をしながらケーキを食べて、俺の見たかった映画を見に行った。
オメガだと判明してからなるべく外出はしないようにしていて、映画を見るのはディスクになって販売されるまでの我慢だった。
だから、煉がこうして一緒にいてくれるおかげで映画館で見ることが叶うのはすごく嬉しい。
映画が終わった頃には時間は18時を指していて、そろそろ家いこうかと煉に言われて頷く。
マンションへ向かう道のりは緊張してしまって、震えてしまう手を煉がしっかり握ってくれていた。
何度も止まりそうになる足をなんとか動かし、やっとマンションに着いて、煉の実家のインターフォンを押すとお母さんが出てきてくれた。
「初めまして…、夏目陽仁ですっ。ご挨拶が遅くなって、すみません」
頭を下げて謝れば、煉のお母さんは微笑んでくれていて。
「こちらこそ、ごめんなさいね。バタバタしてしまっていて中々予定合わせられなくて。煉の母の美月です」
美月さんははるくんって呼ばせてもらうね、とフレンドリーに話してくれる優しい雰囲気の綺麗な人で、煉と目元が似ている気がする。
そのおかげか、何だか少し緊張が解けた気がした。
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