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学校での泰陽
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学校での泰陽は自己主張が無く空気のようだった。保育園の時はよく覚えていないが小学校の時も静かだった気がする。2、3度同じクラスになった事があるが話が事がない。いくら幼なじみだと言っても親が仲良くても関わりが無く実際家族になってから話し始めた程度だった。
「泰陽〜」
「ッ!!」
自席で分厚い本を読んでいた泰陽を呼び出した。家族になってから初めて泰陽のクラスに来た事で(?)クラス内がザワザワしだした。(多分)
「今日いつも持ち歩いてる単g…」
「あんまり大きな声で呼ばないでください」(小声)
「なんで?」
長い前髪からかすかに覗かせる目がクラス内を気にしていた。
「……えっと」
「なんで分からないんですかッこれだから馬鹿は」(小声)
「おまっ馬鹿って言うな!」
「声が大きいッ」
はぁ?さっきから何を気にしてんだこいつ
何となく人が集まってきては居るけど、、
そう思い周りを見た瞬間てから単語帳が消えた。
「ありがとうございますそれでは」(早口)
「え、あ、うん…じゃ」
どういう事だ?全くわからん
頭にはてなマークを浮かばせてる間にもチラチラ視線を感じる。忘れもんを届けんのの何が変なんだ?
……まぁいいやほっとこ
「あの噂ホントなんだね」(ヒソヒソ)
「ねーあの二人とか真逆過ぎない?」(ヒソヒソ)
「あの陰キャの獅戸とあいつが?」(ヒソヒソ)
あー今日の晩飯何作ろ…昨日は肉メインだったから今日は麺系にするか!うどんかパスタか蕎麦、ラーメン…
「安曇屋!」
「っ!びっくりしたっ!急に前に出てくんなよ」
「びっくりすると思って?」
考え事(晩飯)していたらいきなり同じ部活の八重原が話しかけてきた。喧嘩してた時からかってきたあいつだ。
「お前なぁ、もし俺がスープ入ってる食缶持ってたらどーす」
「安曇屋すげぇな
めっちゃ周りお前見てヒソヒソしてるのに気づかねぇなんて」
「えっ?」
言われて再度周りを確認した。いくつかの少数集団があちらこちらにでき俺を見ながら何か話している。ホントなんなんだ?言いたいことがあれば言ってくればいいのに
「なんで?俺なんもしてなくね?」
「違ぇよ、多分だけど……獅戸関係」
「泰陽?なんで?」
「お前さ、まじでそういうの無関心だよな。人生楽しそー」
意味こそ理解できなかったが馬鹿にされたのは感じた。ムッとすると八重原は軽く謝ってくる。「ちゃんと説明しろ」と詰め寄ると予鈴が鳴った。
「おっと、コリャー教えられないナー(棒)」
「っざけんな!後で絶対だぞ!」
「俺の記憶力が持ったらねーあと安曇屋の」
「俺はニワトリじゃねぇよ!忘れねぇからな!」
そう告げて俺は自分のクラスに急いだ。
このモヤモヤとした感情を早く晴らしたく俺は八重原に聞くのを忘れないようにペンで手の甲に「八重原に泰陽の事を聞く」と記した。
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