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衝撃
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「だから〜中国の……」
ねむい…
給食を食べ、午後の授業が始まって10分ほど
満腹感と窓から入ってくる心地よい風が俺の眠気を強くさせる。頬杖を着きながら遠くなっていく先生の話を聞きながらノートにアラビア語のような読めるか読めないかぐらいの瀬戸際をさまよう文字が書かれていく
ガタンっ
っぶね!寝そうになった!
「安曇屋くん、夢の世界さまよってるけど大丈夫?w」
「あ、いや、すんません」
クスクスクス
先生に指摘されてクラス内に笑いが起こる。ぼーっとする頭を覚ますために大きく伸びをした。
「それじゃ安曇屋くん
中国で人口を抑えるために行われてる政策は何かな?」
「え、人口?……大量、虐殺?」
「怖いよ!!」
どっと笑いが起きる。このクラスの5時間目恒例行事と化している気がする。俺はみんなに合わせて笑う。多分違ったんだろーなー
窓の外を見ると泰陽のクラスが体育をやっていた。多分サッカー。長袖長ズボンを着ていて端っこで立っている泰陽を見つけた。こっち気づかねぇーかなー……
視線を感じたのか泰陽は俺のクラスの方を見た
俺は泰陽に向かってピースした。しっかり目が合う
泰陽は何も無かったかのように視線を戻し控えめに体育に参加し直した。
……目、合ったよな?なんか感じ悪くね?!さすが泰陽、相変わらずムカつく、いや、割と兄弟ってそういうもんなのか?普段は仲悪くてもいざって時に団結出来りゃ兄弟なのかな……?だってほら、橋本(同級生で上に兄、下に弟がいる)だっていつもムカつくとか言ってたし!やっぱそういうもんなんだなぁ、うんうん、前より兄弟っぽいッ!
あの喧嘩によって距離が近づいたことの嬉しさに意味はあった喧嘩なんだな、としんみりしていると明らかに泰陽に向けて鋭いボールが飛んでいく。もちろん泰陽は気づいてないし、誰も注意喚起してる様子もない。
ガタッ!
慌てて席を立つ。泰陽にボールが当たって倒れた。
ピピピピピッ
気づいた体育の先生が1回全体を止める。痛そうに泰陽が立ち上がると近づいてきた先生に頭を下げていた。なんで?なんで泰陽が謝る必要があんだ?
ボールが放たれた方向を見るとくすくすと笑う集団が居た。同じサッカー部のDQNのヤツら、上手くもねぇのにカッコつけて練習に手を抜いてる奴らだった。
あいつら…!絶対わざとだろ?!
「……安曇屋くんどうかしました?」
「ッ!あ、いや…えっと……」
「よそ見はいけませんよ〜?」
「ちが、泰陽が…」
クラス中がざわつき始めた。
「獅戸くんかな?」(コソコソ)
「え、嘘?あの噂マジだったの?w」(コソコソ)
「真逆なのにねw」(コソコソ)
「絶対相性合わないだろw」(コソコソ)
「てかあいつ、喋るの?ww」(コソコソ)
ッ…え、どういう事だ?なんでこんなに泰陽馬鹿にされてんだ?確かにムカつくし俺とは真逆だけど、、ん?!
初めて知る他の奴らからの泰陽への認識。言葉を失った。
あ!八重原!八重原にちゃんと聞かないと!
帰り学活が終わると同時に走って部活に行った。八重原は掴みどころがないが部活はちゃんとやるタイプなのでいち早く来て準備していた。
「八重原!」
「さすが月希ちゃんはっや〜い」
「教えてくれ!泰陽の事ッ」
「いーよー、何から聞きたいの?」
「俺らが小学校の頃、
同じクラスになっても泰陽は何もされてなかったじゃんか!」
「え、なに?話が唐突すぎて…どゆこと?」
「……5時間目、泰陽のクラス体育やってたんだ」
「ほう…」
「そんであの、イキリ?が!泰陽に向かってボールぶつけて!」
「あーねぇ、見たのね」
「なんであんな」
「まずねぇ、大前提として小学校の頃は月希がいるクラスだとお前が絶対止めるしお前に嫌がらせしても効かないしって感じでいじめは起こんないのよ、わかる?」
「いじめ?!泰陽いじめられてんの?」
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